日本の顔 ファーストクラスラウンジ寿司サービス
JALが成田国際線ファーストクラスラウンジで握り寿司サービスを提供していることは有名です。場所は本館3階のダイニングエリア。ここに画像を掲示するまでもなく、
「JAL 寿司 ラウンジ」
とグーグル先生におたずねすれば、寿司カウンターの様子はすぐ手にとるようにお分かりいただけると思います。
いざ体験してみると
このサービス、行ってみたいけれど、行ってみるとがっかりするというジレンマを含んだ複雑なしくみになっているもよう。
ねたが古い、日本文化の顔として恥ずかしい、おいしくない、いや、結構おいしい、まぐろ丼だけにするともっとおいしい、職人が不機嫌など、この成田寿司に関して話すと尽きることがないくらい、体験した人数分、それぞれの感想があると思われます。
※この不機嫌な寿司職人、元ネタのNemoPブログ、パーマリンクがなんか笑えます。不機嫌をunwillinglyとしたところがかわいい。
https://cx902.com/archives/drawing-sushi-cook-unwillingly.html
メニュー
その寿司ですが、過去には、まぐろといか、えび、などである程度固定されているイメージがありましたが、その時々のメニューに法則性がなかなか見いだせず、「今日はアタリ!」「はずれ…」と悲喜こもごものようでした。しかし、それはCSRの観点からも好ましくない(アレルギーや宗教上理由などを持つ方にもおしなべてサービスする。違?笑)。そこで、最近はしっかりとメニューがHPにも掲載されています。ちなみに9月はこんなカンジ。
https://www.jal.co.jp/inter/service/lounge/pdf/first/nrt_food.pdfより引用
これに加えて、2018年6月からは、ベジタリアン対応のサラダロールも始まっています。(こちら開始当初は見本も置かれていましたが…後述に続く)
メニューをご覧いただくとすぐにお気づきになるでしょう。基本構成は3貫ワンセット。
フィッシュ2 + 玉子系1
という構成になっています。しかし、この玉子が曲者。みなから疎まれていて、玉子ナシ、ダブルマグロ等オリジナル創作メニューの代替をリクエストする人が多数いることは周知の事実。玉子なんかいらない!と。だからこそ、3貫ワンセットが強調されているのでしょう。
しかし、不肖BKS-BBA、フィッシュ、基本ホームポジション的にはニガテ(公称データ)。なので、3貫ワンセットを破り、オリジナル創作メニューな玉子だけ、というリクエストをしています。
Not all Japanese like Sushi…
すると、「えっ?」という反応をする方が多数です。それは、3貫ワンセットルールの禁忌事項だからではありません。「えっ?ほんとにフィッシュなしでいいの?♡」という反応です。
しかし、すべての日本人が寿司を好きだとおもわないで欲しいんですね笑。いや、別にわかってもらわなくてもいいですし、実際は寿司いただくので、公称データということなのですが。
しかし、一度、玉子だけリクエストをしてみると、
「あ~、倒さないでエコ座って、玉子だけのヒトね」
のように、それが自身のアイコンにもなってきてありがたい限りですし(違)、実際は、不機嫌といわれている寿司職人の反応が急に芳しくなるので、これは続けてみようとやってきました。そこで、今、スマホに残っている画像で、玉子のゆらぎを考察してみようとおもいます。
◆2017年5月31日
4切れがきれいにならんでいます。お気持ちでしょうが、がりがきれいにならんでいて、この時の職人さんは笑顔でした。
◆2018年1月10日
「えっ?玉子だけ?玉子だけでいいの?ほんと?」と顔に書いてあるような満面の笑みで提供されたのは人生最大の6切れ。厚みや形状がまばらなのは、きっと、満面の笑みで提供してくれた職人さんですら、玉子を不遇に扱ってしまうという玉子の悲しさなのかも。
◆2018年6月1日
メニューが大幅改定された初日。この日からベジタリアン対応のサラダロールも始まっています。職人さんのあわただしさが伝わるような、乱れ配置の4切れ。
◆2018年9月1日
この日はまず「サラダロールほしいんですけど」とリクエストしたら、職人さんがいきなり険しい顔になって、「ベジタリアンの方ですかっ?」とスタッカート気味な返しがきたので、すぐに、「いいえ、ちがいます、なんとなく試してみたくって。じゃ、たまごだけください。」とお願いしたのです。心なしか不機嫌な玉子4切れ。
画像にはないのですが、少しだけください、というと申し訳なさそうに2切れをくれたときもあるように記憶しています。ただ、それだと、他者から見て、見栄えが悪いので、今後はお願いするのをやめようと自己決心しました。
まとめ
このように、みんなから虐げられて、評価されない玉子にもそれぞれの顔はあるのです。顔も形も、そして提供する職人もそれぞれちがった顔をみせています。実は、それは人間社会のヒトも同じ。そういうどうでもいいところにスポットあてるのもまた妙と言えるでしょう。
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